コラム

オブジェ社員について

2月20日の日経電子版の記事に、「オブジェ社員」を生むなという記事が出ておりました。初めて聞く言葉でピンとこなかったのですが、記事を読むと「アドバイザー的な役割しかしないまるでオブジェのよう」な人とか。これは続に言う役職定年者であったり、定年を迎えて継続雇用しているシニア世代に向けた言葉で否定的な意味合いで使われるみたいです。大企業が特に顕著に多いのかも知れませんが、これは大企業だけの問題ではなくて、例え中小企業でもあっても同様な事は普通にあると思います。確かに定年を迎えて継続雇用をしている人にとってはそもそも今更評価を気にしてもとなりますし、昨日までは自分の部下だった人に指示されるのは抵抗あるのも理解出来ます。似たような意味合いとして老害上司と言う言葉ありますが、それよりは多少なりともまだオブジェな分若手社員にとってはまだ弊害が少ないのでしょう。

とは言えこのオブジェ社員が生まれるのは単純に個人の話ではなく、少子高齢社会に伴っての労働力人口問題や、年金問題も複合的に絡んでいるかと思います。老後あてにしていた年金、かつては60歳で支給されておりましたが今は原則65歳です。と言う事は65歳迄働くと言う事はもはや当たり前の時代に入っております。また総務省が出している我が国の高齢化の推移と将来推計によると、2010年に来推計によると2010年に23%であったが、2060年予測では約40%になると予測されています。これは世界のどの国も過去に経験したことのない少子高齢化に進むことが予想されているそうです。と言う事は生産年齢人口もどんどん右肩下がりで一昔前までは8千万あった人口が2060年には4,418万人まで大幅に減少する事が見込まれているそうです。

こういう状況を鑑みると年金も何れは70歳支給にならないか心配になりますが、そうなるにしても政府は先に定年を70歳努力義務、65歳義務にして、最終的には70歳義務という手順を踏んで年金支給70歳になるのかなと私は勝手におもってしまいますが・・・

そうなると更に先述の記事が指摘しているオブジェ社員が増えいくのはむべなるかなと思います。ではどうするのか、この記事によると若手社員には人材投資をするがシニア世代には消極的になっていることがシニア不活性の主な要因であると。また働くシニア世代、中堅、若手社員全てに言えることかと思いますが、他の国に比べて社外での学習や自己啓発に取り組む比率は非常に少ないそうです。確かに受験がある学生の頃までは猛勉強しても社会人になったらぱったりしなくなったというのは普通にあります。我々働く側の意識改革も重要だと記事は指摘しています。何かを学ぶと言うことは仕事に直結する事だけではないとおもいます。人生100年時代と叫ばれる中、リタイア後の趣味がその後の生きがいになると言うことは普通にあると思います。日本人男性は世界一孤独という記事を目にした事がありますが、定年うつに陥らないようにいざリタイアした後ではなく、その前から何かを学ぶと言うこと、私も意識して行きたいと改めておもいました。因みに私今54歳ですが、今年から三線を始めました。60の手習いより少し始められたのですが月に二回の個人レッスン毎回楽しいです。そもそもは妻が先に始めていてかれこれ10年以上続いているでしょうか。練習していて妻からのダメ出しが結構ありますが大先輩になりますので反論出来ません。ただ大好きな民謡や沖縄音楽を弾けて行く事は楽しいです。リタイア後の楽しみが一つ増えました。これもある意味自己啓発になるんでしょうね。

本日は以上です。最後までお読みいだだきありがとうございました。