コラム

失業率は下がったものの その2

では、なぜ失業している人たちはフリーランス、自営の道を選ぶ人が急増したのでしょうか。

それは7月31日に厚生労働省が発表している一般職業紹介状況(令和2年6月分)から読み取れるかと思います。今回の発表内容のおもな特徴としては以下のようになります。なお、数字は表示のないものは季節調整値となります。

下の図をクリックすると拡大されます

有効求人倍率
厚生労働省 一般職業紹介状況(令和2年6月分)についてより
  • 令和2年6月の数値をみると、有効求人倍率は1.11倍となり、前月を0.09ポイント下回りました。
  • 新規求人倍率は1.72倍となり、前月を0.16ポイント下回りました。
  • 正社員有効求人倍率は0.84倍となり、前月を0.06ポイント下回りました。
  • 6月の有効求人は前月に比べ1.9%減となり、有効求職者(同)は5.4%増となりました。
  • 6月の新規求人(原数値)は前年同月と比較すると18.3%減となりました。

5月25日に政府は全国に向け緊急事態宣言解除を発出いたしました。その結果コロナで影響を受けて職を失った人たちが就職活動を再開したということでしょうか。形の上では経済活動が本格的に再開したことになりますが、実際は世の中まだまだ自粛モードが続いておりました。

飲食業では店を再開したが以前のように客足は戻らない、宿泊業については外国からの入国制限が解除されているので外国人観光客はほぼゼロで日本人の観光客も全然利用がない、他のサービス・娯楽業でも同様に厳しい状況下ですので、人を減らすことはあっても新規に採用する事業者は少ないかと思います。その結果有効求人率が低下したと推察されます。昨年末に中国でコロナウイルス感染症の報道があって、今年の1月から右肩下がりでさがっています。

自営業や家族従業者に職務形態を変えた人が一旦は増えるたでしょうが、それはそれで問題も潜んでいます。日本全体として景気が落ち込んでいますので家計の消費支出は落ちています。テレワークや残業規制により一人あたりの所得が減少していますので、自営業や家族従業者の人達については雇用されている人達よりもダメージが大きいかと思います。

深刻なのはこのまま雇用者数が減少して失業率が上がっていくことは間違い無いと予想されますので、失業率と密接に関係している自殺者の増加、また最近問題が顕在化してきているのは住宅ローン破綻問題もあります。何より個々の消費が落ち込んで行くことは中小企業にとどまらず大企業も含めて大幅な売上ダウン、それに連動して春先に調達した運転資金の再調達が必須となってきます。春先の初回融資と違って二度目の融資についての審査は厳しくなっているとのことです。資金繰りの問題で倒産や休廃業に伴って失業者の増加は避けられない状況まで来ていると思えてなりません。

そんな中、雇用調整助成金の特例措置を9月から12月までの延長する方針のコラムを先日書きましたが、9日には更に伸ばして来年の3月末まで伸ばすように公明党の斉藤幹事長が政府に求めたそうです。雇調金の特例措置が切れれば間違い無く失業者は増えると思いますので来年3月末までの延長、是非とも失言してもらいたいです。また、20年度の補正予算の予備費から中小企業への支援として持続化給付金の追加の案も出てきております。また、ワクチンが日本国以外で開発された場合外国から調達出来る体制作りは着々と行われているみたいですが日本国内でのワクチンの開発支援、米中のように大盤振る舞いな開発予算を出す事が出来ないにしても官民を挙げて対応出来るような環境整備を早急に実現してもらいたいです。

今年はいつもと違うお盆休みとなってしまいました。帰省は自粛で飛行機は電車とかはガラガラみたいですが、近場はどこも混雑しているような気がします。事務所の通勤へはダイエットも兼ねて歩いてきてるのですが、マスクをしていなくても25分の移動はこの鬼のような暑さで事務所へ着いて30分は仕事になりませんでした。コロナ禍の夏、先日関東は梅雨が明けたばかりですが、暦の上では立秋を過ぎたので残暑という言葉を使うのかもしれませんが、これからが夏本番です。新型コロナウイルス感染症も恐いですが、熱中症は1日も経たずにそれこそ命を奪ってしまいます。事務所のある川崎区は朝の10時過ぎには外の気温が35℃になっていました。熱中症警戒アラートも出されています。事務所のすぐ側に神社あっていつもは午前中に近くの保育園の子供達が遊んでいるのですが今日はこの暑さで外遊びはやめたみたいです。

事務所から見える風景
事務所から稲毛神社を望む

夏に弱いとされていた新型コロナウイルス、夏には落ち着くとテレビ等で報道されていましたが日々新規感染者が日本全国的に増加しております。夏でこの状況になっていますので、何れ秋になりそして冬が来た頃には一体毎日どれだけの新規感染者が出るのか想像するのが恐いですが、その為にも来年3月末迄の雇用調整助成金の特例措置の延長を切に願います。最後、無理矢理に特例延長に結びつけました^_^;

それでは本日は以上となります。最後までお読みいだだきありがとうございました。